コラム

2018.12.15

会議室の上座ってどっち?社会人なら知っておきたい会議室での上座と席次マナー

社会において「席次」は知っておくべき基本の一つ。基本はわかっているつもりでも、特に会議においては会議室の机の配置や形、来客の有無によって微妙に異なり、様々なケースがあります。どんなシチュエーションでも「あれ、どっちが上座だったっけ?」ということにならないように、会議室での上座と席次のマナーをしっかり理解しておきましょう。

そもそも会議での席次はなぜ必要か?
席次とは誰がどこに座るかという席順を表し、式典や会議などビジネスシーンでは多用されるものです。ではなぜ、社会人として席次を理解しておくことが重要なのでしょうか。会議室において上座は目上の方をお通しする「よい席」であり、一方下座は立場が下の者が座る場所。席次には年長者を敬う心や、来客に対するおもてなしの気持ちが反映されています。席次をしっかり守れていると、「この人は尊敬やおもてなしの心がわかっている」と評価も上がります。社会人として、席次は知っておくべきマナーなのです。

基本中の基本!会議室の出入り口から遠い方が上座
席次の基本中の基本は「会議室の出入り口から遠い席が上座、最も近い席が下座」、これだけです。なぜ遠い方が上座かというのは、日本の歴史を紐解いていくことでわかります。室町時代以降、日本では書院造りが代表的な建築様式となり、床の間が設えられました。床の間は一段高く、仏画を掛ける神聖な場所であったため、出入り口から遠い落ち着いたところに造られたのです。神聖で落ち着いた場所に目上の方をお通しするようになったというのは、自然な流れであると言えるでしょう。ビジネスシーンにおいても、会議室や応接室で出入り口の近くというのは、人の出入りや廊下が近く落ち着きません。「目上の方やお客様に落ち着いた場所で時を過ごしてもらいたい」、そんなおもてなしの心を持っていれば、会議室の出入り口から遠い席が上座ということは理解できるのではないでしょうか。

会議の席次マナー1:議長や進行役がいる場合
ビジネスシーンでは席次を考える様々なシチュエーションがあります。ここからはケース別に席次を見ていきましょう。まずは会議に議長や進行役がいる場合です。一般的には議長や進行役に近いほど上座ということになります。

・会議室が「ロの字型」の配置の場合
議長や進行役は出入り口から一番遠い場所の真正面に座ります。会議室の出入り口から遠く、かつ議長や進行役に近い席が上座です。以降も同様にして、議長や進行役に近いかつ会議室の出入り口から遠い順に上席となっていきます。

・会議室が「コの字型」の配置の場合
机の配置がコの字の場合でも、議長や進行役が会議室の出入り口から一番遠い場所の真正面に座るというルールは同じです。議長や進行役に近く、出入り口から遠い席が上座なので、上座は議長および進行役の隣ということになります。また、議長や進行役から見て右側が上座というルールもあるのですが、出入り口が議長や進行役から見て右側にある場合、出入り口から遠いのは左側ということになり判断を迷うケースもあるでしょう。不安な場合は会議の責任者に確認した方が賢明です。それ以降は、議長および進行役の隣で1番の上座と反対の席、その次はまた反対側で議長や進行役になるべく近い席…という順番で席次が決まります。

会議の席次マナー2:机が円形の場合
会社の役員用の会議室などでは円形の机が置いてあることがあります。この場合も、「出入り口から遠い席が上座、あるいは議長や進行役が着席」というルールがわかっていれば、問題ありません。出入り口から最も遠い席を上座とし、その隣でかつ出入り口から遠い席が2番目、3番目は2番目の反対側に…というように順番が決まっていきます。ちなみにこの円形の机の席次は、中華料理店での円卓での接待でも使える共通のルールなので、覚えておくとよいでしょう。

会議の席次マナー3:お客様をお招きして会議をする場合
会議では社内だけではなく、お客様をお迎えすることもあるでしょう。また会社の役員クラスでは応接室を使うというケースもあります。お客様に失礼な態度を取らないように、来客がある場合の席次もしっかり押さえておきましょう。

・会議室にお招きする場合
会議室にお招きする場合は、机を挟んでお客様と自社の社員が対面することが多いです。この場合、お客様は出入り口から遠い方の席に並んでいただき、かつ上座は出入り口から最も遠い席となります。お客様が3人の場合、最も目上の方が中心に座るケースもありますが、これは相手に合わせるようにするとよいでしょう。

・応接室にお招きする場合
お客様の役職によっては、応接室など格の高い部屋を使うケースもあるでしょう。この場合も基本的には出入り口から遠い方が上座というルールは同じですが、注意しておきたいのが椅子の種類。椅子にもランクがあり、格の高いものから長椅子、一人用のひじ掛け椅子、背もたれのある椅子、となっています。椅子の配置には気をつけるようにしましょう。

・室内で景色や調度品が楽しめるような会議室あるいは応接室の場合
来客のために室内から綺麗な景色を眺めることができたり、美しい調度品を置いたりしていることもあるでしょう。このような場合、出入り口とは反対側に窓や調度品が設えられていることがあり、「会議室の出入り口から遠い方が上座」というルールでいいのか迷うケースがあります。こんなときも、「上座はおもてなしの心」ということがわかっていれば問題ありません。景色や調度品はお客様を楽しませるためのものであり、それを眺めることができる席があるなら、それが例え会議室の出入り口に近い方であったとしても、そちらが上席。景色や調度品を眺められ、かつ会議室の出入り口から最も遠い席が上座となります。

最後に
一見わかりにくい会議室での上座や席次マナーですが、実はシンプルなルールの組み合わせで成り立っています。目上の方やお客様へのおもてなしの心を意識すれば、すんなりと理解できるのではないでしょうか。社会人としては知っておくべき内容なので、ぜひ押さえておきましょう。