コロナ禍の影響により、学会においてもWeb開催するケースが増えています。
そこで今回は、Webで学会を開催するメリットや事前に知っておきたいポイントについて解説します。
Web学会は、Web会議システムなどを利用してオンラインで開催します。
Web会議システムにより、口頭発表形式の学会をリアルタイムで開催するWeb学会もありますが、事前にビデオ録画したものを公開するオンデマンドという方法もあります。
Webで開催する学会は、Web学会とも呼ばれ、コロナ禍における感染症対策に有効な手段として、近年急速に普及しています。
学会をWebで開催することで、以下のようなメリットがあります。
従来の学会を開催する場合、参加者を全員収容できる会場を手配する必要があります。
学会の規模によっては、数百名以上収容できる会場を探さなければならず、会場費だけでもかなりの負担となるでしょう。また、遠方から参加する場合は、交通費や宿泊費などの費用もかかります。
一方で、Web学会の場合、広い会場を手配する必要はないため、会場費を大幅に削減することができます。もちろん交通費や宿泊費もかからず、パンフレットなどの資料をオンラインで公開してダウンロードできるようにしておくことで印刷費を節約することも可能です。
従来の学会では、学会の開催日程に合わせてスケジュールを調整し、移動時間や宿泊なども含めて、時間を確保して参加する必要がありました。そのため、仕事や家庭の事情などにより、どうしてもスケジュールの調整ができず、学会に参加できないという人も少なくなかったでしょう。 しかし、会場まで移動する必要がないWeb学会の場合は、遠方からでも自宅からでも参加することができます。オンデマンドであれば、空いた時間に参加することもできるため、これまで参加が難しかった人の参加が見込めるというメリットもあります
学会では、研究成果の発表後に質疑応答の時間が設けられているのが一般的です。しかし、大勢の人のなかで質問することになるため、緊張してしまい、思うように質問ができなかったというケースもあるようです。 Web学会の場合は、Web会議ツールのチャット機能などを利用して質疑応答をすることになります。 緊張することなく質問できる人が増えれば、より多くの貴重な意見を聞ける可能性が高まるでしょう。
Webで開催する学会を成功させるためには、いくつか把握しておきたいコツや注意点があります。
ここからは、Web会議を開催する際に知っておきたいポイントを紹介します。
学会の発表形式には、口頭発表の他にポスターを利用したポスター発表があります。
従来のポスター発表では、会場内にポスターを掲示し、参加者は掲示されたポスターを見て歩きながら、気になるポスターの前で足を止め、気になる点があれば発表者に直接質問します。
しかし、Web学会の場合は会場にポスターを掲示することができません。
そのため、Zoomのブレイクアウトルームのような機能を利用すると便利です。Zoomのブレイクアウトルームとは、参加者を少人数に分けてミーティングを行うことができる機能です。
ひとつのアカウントで複数のポスター会場を作成することができ、参加者は分割されたオンライン上の会議室を自由に行き来できるため、質問もしやすいでしょう。
Web学会を開催するにあたって気になることの一つに、「服装」があるのではないでしょうか。
Web学会でも従来の学会でも、他の参加者に対して失礼にならないような服装で参加するという点に変わりありません。
特にオンデマンドではなく、リアルタイムで相互コラボレーションができるWeb学会を開催する場合は、従来の学会と同様に、スーツまたはオフィスカジュアルといった服装での参加が望ましいでしょう。
通常の学会では、当日の講演の録画、録音、写真撮影は禁止されているのが一般的です。
しかしWeb学会では、参加者の行動を監視することはできないため、当日の講演内容を撮影されてしまうリスクは否めません。
無断流用などを防ぐには、Web開催であっても、当日の講演内容の録画、録音、写真撮影は禁止していることを、あらかじめ参加者に伝えておくことが大切です。
Web学会の場合は、通信トラブルや機材トラブルに特に注意する必要があります。
従来の学会であれば、万が一当日機材トラブルなどが発生した場合でもその場で対応できますが、Webの場合はそうはいきません。
通信トラブルや機材トラブルが発生すると、学会進行の妨げになる可能性が高いため、Web学会の開催は通信環境や機材環境が整った会場で開催するようにしましょう。
今回は、コロナ禍で増加したWeb学会について、メリットや注意事項を解説しました。
学会には、研究内容の妥当性を検討したり、議論したりする以外にも、新たな研究成果を普及させるという目的があります。Web学会を開催する場合、学者や研究者が直接会ってコミュニケーションを取ることはできませんが、費用負担を抑えることができ、遠方からでも参加できるなど、オンラインならではのメリットも数多くあります。
ただし、学会をWebで開催するにあたっては、通信環境や機材環境が整った会場を手配する必要があり、場所選びが重要なポイントとなります。
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